2015年9月30日水曜日

Toddler's diarrhea

一般診療では、元気な乳児の持続する下痢に遭遇することが多い。
体重増加も良好で(こういう乳児に限って、まるまると太っていたりする)、日常生活にも障害はない。こういう症状はたいてい いわゆる”Toddler's diarrhea”という状態であることがほとんどである。
日本語のテキストブックに触れられていないためか、培養をしたり、食事制限をしたりして、本人が元気にもかかわらず、医療者と保護者だけが右往左往させられてしまったりします。

北米消化器栄養学会はこのToddler's diarrheaについてのパンフレットを作成しています(英語版、スペイン語版、フランス語版の3カ国語)。このパンフレットの症状とほぼ100%一致することがほとんどであり、知っている人にとってみれば、当たり前の症状。でも、知らないと何十年も右往左往させられてしまう、そんな疾患です(メカニズムなどは不明)

Toddler's diarrhea<PDF>

2015年9月5日土曜日

<HACK>非鎮静性抗ヒスタミン薬

抗ヒスタミン薬は基本的に非鎮静性の薬剤を使うことが大切です。

1日1回

•ザイザル
•6M-11M 2.5ml
•アレジオン
•0Y-2Y DS 0.5g
•3Y- DS 1g or TAB
•クラリチン
•3Y DS0.5g
•7Y- レディタブ

1日2回

ザイザル
1Y-6Y syr 2.5ml ×2
アレグラ
6M-1Y DS0.3g×2
2Y-6Y DS0.6g×2
7Y-11Y 30mgT×2
12Y-  60mgT×2
アレロック
2Y-6Y DS0.5×2
7Y- 5mgT×2
ジルテック
2Y-6Y DS0.2×2
タリオン
7Y- 10mgT×2

2015年8月17日月曜日

<WEB>自己炎症性疾患サイト

自己炎症性疾患サイト [Autoinflammatory Disease Web Site]

周期性発熱はやっかいな症状です。
意外に背後に基礎疾患が隠れていることがあるのですが、まれな疾患であり、診断まで時間がかかります。
このサイトは診断のチャートも載っており、周期的に発熱している患者に出会ったときに、チェックするとよいと思います。

2015年8月4日火曜日

小児科商業誌の投稿規定<小児科 専門医申請について>

小児科学会のweb siteには


2017年より、「(1)論文執筆経験を受験の必須項目として義務化する.なお,指定の雑誌(別添1)に掲載されたもので受験者が筆頭著者となっている論文のみとする.」となります。指定の雑紙を以下に転記しておきます。

2017 年(第 11 回)以降の専門医試験について
2017 年度の専門医試験から筆頭著者で論文の執筆経験があることが受験資格の必須条件となります.論文は原則として査読のある医学系雑誌の症例報告を含む原著論文とします.また,査読中のものは不可とし,掲載が決定しているものに関しては掲載証明書(または論文受理通知)を添付してください.対象雑誌は,以下の No. 01~23 を指定雑誌として認めます.ただし,それ以外の雑誌については,No.24 として記載し,論文の投稿雑誌として適しているか委員会で審査し,受験資格を満たしているかの判定を行います.

指定雑誌(No. 01~21)
01 日本小児科学会雑誌
02 Pediatrics International
03 日本未熟児新生児学会雑誌(日本未熟児新生児学会)
04 日本小児循環器学会雑誌(日本小児循環器学会)
05 脳と発達(日本小児神経学会)
06 Brain & Development(日本小児神経学会)
07 日本小児血液・がん学会雑誌(日本小児血液・がん学会)
08 日本小児アレルギー学会誌(日本小児アレルギー学会)
09 日本先天代謝異常学会雑誌(日本先天代謝異常学会)
10 日本小児腎臓病学会雑誌(日本小児腎臓病学会)
11 Clinical Pediatric Endocrinology(日本小児内分泌学会)
12 小児感染免疫(日本小児感染症学会)
13 日本小児呼吸器学会雑誌(日本小児呼吸器学会)
14 日本小児栄養消化器肝臓学会雑誌(日本小児栄養消化器肝臓学会)
15 日本小児心身医学会雑誌(日本小児心身医学会)
16 日本小児臨床薬理学会雑誌(日本小児臨床薬理学会)
17 小児の精神と神経(日本小児精神神経学会)
18 外来小児科(日本外来小児科学会)
19 日本小児救急医学会雑誌(日本小児救急医学会)
20 小児リウマチ(日本小児リウマチ学会)
21 日本小児体液研究会誌(日本小児体液研究会)
22 日本マス ・ スクリーニング学会誌(日本マス ・ スクリーニング学会)
23 日本医学会分科会の学術雑誌
24 小児科関連の商業誌,院内雑誌,学内雑誌,英文雑誌 他

2015年6月24日水曜日

[書籍紹介]レジデントのための感染症診療マニュアル 第3版

 
小児科の80%をしめるのはアレルギーと感染症です。しかも、感染症は6割以上。それを完璧にすることが”できる!”小児科医の近道です。”発熱=抗生剤”にならないためにも、この本をうまく使ってみてください。
基本なくして応用なし

[書籍紹介]小児科レジデントマニュアル

 
第2版が出版された当初は、この手のEBMに基づいた日本語のマニュアルは皆無で「もっと早く出会いたかった」と思ったものです。新しい版となり、内容が細かくなりました(まだ、私も読み切れていません)。気管支喘息急性発作管理は、ステロイド全身投与の量について、日本のガイドラインに沿ってではなく、世界的な流れを汲んでおり、これから読み進めていくのが楽しみです。

2015年6月17日水曜日

【書籍紹介】Nelson Textbook of Pediatrics


 医療の能力をアップさせるために、どのような方法がよいのか?
若いスタッフを指導する上で、いつも悩んでいます。

今は、スポーツを同じように「練習」「実践(試合)」という2つのフェーズでとらえるようにして、それぞれのバランスに配慮するようにしています。

”実践”を繰り返すとそれなりにさばけるようにはなります。でも、試合ばかりしているプロスポーツ選手はいません。地道な”練習”があって、それを試合に活かしているのです。もちろん、”練習”ばかりでも実践力はつきません。

その”練習”において「基本を重視する」、これはプロフェッショナルなら当然のことです。正しいフォームを習得させてくれる本が、このNELSON TEXTBOOKです。

以前、ある後期研修医に聞かれました。「初心者は、そういう1流レベルよりも、2流レベルかもしれないけど、日本語で書いてある本からスタートするのが、レベルも近いし、習得が早いのではないか」と。彼は、物静かですが、時々率直な意見を言ってくれ、きっとどんどん伸びてくれると期待している一人です。
それに対する私の答えは、「それは、学生や研修医がやっていればいいレベル。つまり、アマチュアはそれでいい。だけど、プロであるなら、1流を身につけて、1流を患者様に提供するべき。”間違っているかもしれない”技術を元に仕事をするべきではないと思う。そして、君が目指しているのはプロだ。答えはそこにある」と答えました。

1版古い19版の日本語版が出てました。しかし、その1ヶ月後に20版が出ています。実は、 1版だけだと内容はほとんどかわらないのですが、変わっている箇所もあるのも事実。その変わっている点が大切なポイントだと思います。4年前の知識を選ぶか、最新の流れを身につけておくのか、選ぶのはあなたが目標とする小児科医療レベルによって変わってくると思います。

kindle版は表が小さすぎて読むことが出来ません。通常の書籍を購入しても、iphone,androidのスマートフォンで読むことが可能です。もしくは、expert consultのweb siteで直接購入するとよいです。

2015年6月10日水曜日

ちっちゃなペニス

ちょっとした質問にちゃんと医学的に答えられることも大切です。

「ペニスが小さいのですが」という質問に対して、みなさんはどう対応しますか?

このページを参照して、2,3回ちゃんとお答えしていると、次からは自然とちゃんとした回答ができるようになります。

ちょっと気になる性の問題 第1回:小さなペニス(ミクロペニス)

2015年4月26日日曜日

[書籍紹介]レジデントのためのアレルギー疾患診療マニュアル 第2版

 
アレルギーをやる上では、便利な本だとと思います。この通りやっていれば、おおかた正しいと思います。いい本です。でも、これで知識を手に入れるのはちょっとずるい(笑)と思ってしまいます。

 特に、薬物アレルギーなど、盲点になりやすい部分もカバーしていて、これでまんべんなく専門診療領域をフォローすることが可能です。

[書籍紹介]5-Minute Pediatric Consult (The 5-Minute Consult Series)



さすがアメリカのマニュアル、5分間で把握できる見やすさ。英語も平易です。
フォローアップについても期間、通院間隔が記載してあり、使えます。
pitfallという項目もあり、ノウハウ的な内容も記載があり、便利な本です。
本を買えば、webでも見ることが出来ます。
5-minute pediatric consultは私が働き始めた時からPDAに対応しているため、、android,iphone(ipod),windows mobileに対応しています。
skyscape版と単独版があります
website

2015年3月15日日曜日

乳児股関節健診

乳児股関節健診は、3ヶ月健診でとても大切な項目です。
日本小児整形外科学会のweb siteの以下の資料をよく把握しておいて健診に臨むとよいです。
お勧めです。

乳児股関節健診推奨項目

2015年3月14日土曜日

日本小児科学会推奨の予防接種キャッチアップスケジュール





日本小児科学会推奨の予防接種キャッチアップスケジュール



ワクチン接種が遅れてしまっている場合、どのようにすすめていけばよいのか、

難しい問題です。



そもそも、どのような予防接種スケジュールが、そのこどもにベストなのかは不明なのです。



ただ、このスケジュール表を参考にしてみると良いと思います。

2015年3月1日日曜日

<医学生向け>親学サポートブック

親学サポートブック:



こどもの発達はわかりにくいものです。

このサイトは、1歳6ヶ月、3歳、5歳の発達についてわかりやすくイラストで説明しています。

<WEB>血管腫の対応「苺状血管腫、ポートワイン母斑」

乳児を診察していると母斑について相談されることがよくあります。

このサイトを読んでおけば、大枠はちゃんと説明可能です。



概論

「苺状血管腫」、「毛細血管奇形」

<リンク>血管腫・血管奇形研究会:





ガイドラインもあります。

血管腫・血管奇形 診療ガイドライン






<学生向け>小児の発達を覚える上で有用なweb site

定期健診で何をするの? 1カ月検診 - gooベビー:



小児の発達はなかなか覚えにくいものです。

このページで理解すると良いでしょう

2015年1月14日水曜日

ダウン症候群を持つ人の健康管理

ダウン症候群を持つ人の健康管理:



'via Blog this'



ダウン症は様々な合併症を引き起こす病気です。

Nelson Pediatricsを読めば、何をどんな間隔でフォローしていくべきなのかわかりますが、

このページにも簡潔もまとまっていて参考になると思います。