2012年6月27日水曜日

伝染性軟属腫の摘除

伝染性軟属腫(みずいぼ)の摘除は痛みを伴います。施設によっては自費でキシロカインテープ(ペンレステープ)を摘除する場所にあらかじめ貼っておいてから、摘除をしており、私もそういう施設を紹介したことがあります。ペンレステープの伝染性軟属腫摘除は保険適応外だったので、自費対応になっており、対応を難しくしていました。

6月22日より、ペンレステープに伝染性軟属腫の摘除が適応として認められました。

LINK:ペンレステープの添付文書


伝染性軟属腫摘除時の疼痛緩和
通常、小児には本剤1回2枚までを、伝染性軟属腫摘除予定部位に約1時間貼付する。


2012年6月15日金曜日

ファイザー 若手医師セミナー

今日はファイザー 若手医師セミナーという研修医、学生向けのwebセミナーに来ています。

私の大学の山中先生のレクチャーです。同じ大学にいながら、実際に直接レクチャーを聴いたことがなく、テレビや動画でしかつきあいがありません。こうやって話されているを見ると、このレクチャーを直接触れることが出来る、医学生、研修医は恵まれていると思います。

 今日の最初の症例は「発熱、腫脹のインド人」、深いですね。私はまったく診断がつかず、勉強になりました。ちょうど、今日、病院内で行われた山中先生のレクチャーの動画を拝見したばかりだったので、先生の魅力を大いに味わえた1日になりました。


”朝の頭痛”で脳腫瘍は17%しかなく、睡眠時無呼吸症候群、糖尿病患者の夜間低血糖、カフェイン依存症なども原因になるとか、明日の医療に役立つ知識が満載で、あっという間の2時間でした。


ファイザーの若手医師セミナーは、山中先生、青木先生、林先生など著明なドクターのレクチャーを受けることが出来ます。これまで時間が合わず参加できませんでしたが、全国の会場にインターネットで配信されるので、職場や自宅の近くにある会場で、レクチャーを受けることが出来ます。お勧めです。



2012年6月11日月曜日

臨床研修ワークショップ<小児科>


大学病院に来てから、毎月行っている臨床ワークショップについて説明します。


~~~~~~~~~~~~~~  内容   ~~~~~~~~~~~~~~


鑑別診断を思い浮かべながら、診療をしていますか?
病名ではなく、病因を考えながら、治療をしていますか?

実際の症例の評価、問題解決を中心とした小児科の臨床研修ワークショップを開催しています。

【対象】
小児科に興味のある学生
小児科に興味がある研修医(小児科医にならなくてもいいです(笑))
小児科の後期研修医
知識のブラッシュアップをしたいドクター

 一般外来に来る元気な子供達の評価、救急外来などでの治療における対応の確認、参加前までのそれぞれの能力をほんのちょっとアップグレードするのが目標です。


 日頃の疑問の解決の場として、なんとなく続けてきた医療を見直す機会として、知識のアップグレードを目指す場として利用して下さい。

 特に素朴な疑問は、あなた自身だけでなく、”自分だけが知らないんじゃないか”という不安をぬぐえるいい機会なので、思い切ってこの機会に聞いてみて下さい。

 最近、学生に聞かれた質問
「病原毒素性大腸菌感染症って、どんな人が悪くなるという条件ってあるのですか?」
単純だけど、重要な質問です。

 知識の習得が目的のため、少人数制を取りたいので、同じ内容のセッションを3,4回ずつ開催します。

  ========    内容    ==================

■1■ New Questions&New Knowledge
外来、実習でそれぞれが疑問に思ったこと、自分で身につけた新しい知識を共有する

■2■ To add 5% of your ability.
参加者の外来での診療症例について、よりプラスになる部分を検討する。
(救急診療が対象)

■3■ Case discussion
症例についてのGroup discussion
一般小児科外来でどのように主訴にアプローチするかを検討する
(救急診療以外が中心)

■4■ Solutions
前回のNew questions に対する回答

■5■ Medical Hacks
知っていると得をするちょっとした診療のpitfallの紹介

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■1■ New Questions&New Knowledge
 ”疑問点を共有する”これは大切です。素朴な疑問が医療の質をアップさせることが多いのです。ふと思った疑問をかならず書き留める様にして、この場で共有することで、解決策が得られれば、疑問点がプラス・ポイントに早変わりするのです。
”わからないことは、同じことを周りも疑問に思っている”ので、当たり前かもということをあげてもらえると、周りも”そうそう”って思ってくれるものです。
 また、新しく身につけた知識。上の先生に聞いたもの、自分で調べたもの、その知識が”本物”かどうかも確認しましょう。せっかく調べた知識が怪しい本に書いてあったものや、古い経験に基づくものだったら,もったいないですから。


■2■ To add 5% of your ability.
 救急外来、午後診療などで比較的主訴が限られるケースでどのように対応をするかという演習です。参加する人が実際に関わった症例を対象にします。問題点のあるケースは取り上げません(私が個人的に教えます)。対応に問題がない症例を取り上げ、より診療のレベルを引き上げるために、鑑別診断の考え方、治療の選択について余裕のある医療が獲得することが目的です。

■3■ Case discussion
 ”小児科の一般外来は救急外来みたいなもの”確かにそういう側面が強いです。でも、一般外来ならではの症例もあります。慢性的な下痢や咳、発熱などです。その中で症例にどんな風に鑑別診断を考えて、アプローチしていくのかを簡単に検討していければと思っています。

■4■ Solutions
"New Questions"に対する回答を調べてきて、プレゼンテーションして知識を共有しましょう。

■5■ Medical Hacks
実際の現場で知っておくと、”使える”知識を紹介する様にします。



毎月平日夕方か土曜日の午後に藤田保健衛生大学小児科医局で開催しています。

参加希望の方はinuo@mbh.nifty.comまでメールをください。