2013年6月26日水曜日

<WEB>小児急性中耳炎診療ガイドライン最新版 ~日本と米国は何が変わったのか?~



WEBで見ることができるセミナーを視聴しました。

和歌山県立医科大学の山中先生が今年のpediatricsに記載された中耳炎のガイドライン、7月に刊行予定の日本耳鼻科学会の中耳炎のガイドラインについて説明してくださった。

<気になったところを抜粋>

まずアメリカ小児科学会が出したガイドラインについての解説

前回のガイドライン(2004年)に比べて、鼓膜の診察が重視されたものになった。

反復性中耳炎の定義
最近6ヶ月以内に3回以上のAOM
12ヶ月以内に4回のエピソードがあり、しかも6ヶ月以内に症状があること、

感度のよい微生物学的検査を用いることで、AOM症例の96%において細菌が検出され、
66%はウィルスと細菌の混在 27%が細菌のみ、4%がウィルスのみ

治療方針は

  • 重症AOM 生後6ヶ月以上、強い48時間以上の耳痛、39度以上の発熱
    抗生物質+鎮痛薬
  •  非重症で両側性中耳炎(2歳未満なら)
    抗生物質
  • 非重症で片側(2歳未満)、非重症で2歳以上
  これらの場合は、抗生物質を処方するか、経過観察とするか、保護者と相談して決定する。

日本の小児急性中耳炎ガイドライン(7月発行予定)

反復性中耳炎はGERDがリスクファクターとしてある。
十全大補湯の有効性が報告されている。


最後の質疑応答では
チュービングをしても、水泳には問題ないというデータがある 

などとちょっとしたこともお答えいただき、非常に勉強になるレクチャーでした。

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